コクヌストモドキという甲虫をご存知でしょうか。
食品害虫としてはかなり名の知れている甲虫で、材木には加害しない虫になります。
ところがなぜか新築の家に発生してしまうという現象がたまにおきます。
新築といえば真新しいのは当然ですが、虫などの被害もなく快適に住めるという安心感がありますよね。
それなのにコクヌストモドキが発生してしまうと、かなりのショックです。
そんな時はどうしたらよいのでしょうか。
まずはコクヌストモドキの生態を知ることで対策できることもあるでしょう。
またどうにもならなかった時の駆除方法、予防方法などを項目ごとにまとめていきます。
目次
なぜ新築にコクヌストモドキが・・・
食品害虫のコクヌストモドキが新築の家に発生! これはかなり大事です。
なぜならコクヌストモドキは木材に加害しない甲虫とされているからです。
ではどんなことがあるとコクヌストモドキが新築に発生してしまうのでしょうか。
実はまだ明確な原因が判明していないのです。
ただ、おおよその仮定として、昨今新築する際に使われている接着剤や加工する時の薬剤、成分などにコクヌストモドキが好む匂いがあり、引き寄せているのではないか……ということです。
コクヌストモドキは新築の家の中で発生しているのではなく、外から新築の家に集まっているという報告されています。
また新築の家の中にあるコクヌストモドキが好物とされている小麦や小麦加工品などに被害はまったくなく、食品が集まるキッチンやその周辺でもコクヌストモドキを発見することができませんでした。
それらのことも踏まえ、食料捕獲のために集まったわけではないという結論にもなっています。
食品に害がないといっても、新築の家にコクヌストモドキが発生されるのは嫌ですよね。
少しでも早く、はっきりとした理由が解明されることを期待したいです。
コクヌストモドキの生態
光沢のない赤褐色をし、成虫の体長はだいたい4ミリほどです。
インド、オーストラリアが起源で、小麦や豆、ナッツやパスタなど貯蔵食品に損傷を与える害虫です。
成虫は長寿で、個体差がありますが3年以上生きることもあるようです。
コクヌストモドキは飛ぶ?
成虫になるとかなり広範囲にまで飛ぶことができるようになります。
温かくなると活発になり、頻繁に飛ぶとも言われています。
地域にもよりますが、温暖地域では1年中コクヌストモドキを見かけることができるそうです。
幼虫・成虫の発生原因は?
幼虫、成虫ともにコクヌストモドキは小麦系の食品を中心に寄ってきてしまいます。
開封口をしっかり閉じるなどしていれば発生を防げるのですが、こぼしたままにしておくことで、そこにコクヌストモドキが集まりだしていくという原因が一般的です。
保管する食品をしっかり閉じるだけでなく、こぼしたらすぐに掃除をすることでコクヌストモドキの発生を防ぐことができます。
※閲覧注意 こんなやつです、幼虫
コクヌストモドキの駆除方法
コクヌストモドキを発見! まだ数匹程度なら自力で駆除できそう。
そんな時は薬剤でササッと駆除してしまいましょう。
(1)おすすめ薬剤
ドームトラップ コクヌストモドキ用
業務用の設置型虫よけになります。
倉庫くらいの広さをカバーしてくれるようなので、一戸建ての個人宅にも応用できそうです。
外からやってくるコクヌストモドキを敷地内に入れないことを目的としていますので、すでに発生中の場合は一旦綺麗に駆除してからがよいでしょう。
少量のコクヌストモドキ駆除ならスプレータイプの薬剤がおすすめです。
どの銘柄でもある程度対応されていると思いますが、ムカデやゴキブリに効果がある殺虫剤で瞬殺できると思います。
スプレーでは追い付かないくらい大発生してしまったら、バルサンで対応しましょう。
コクヌストモドキ以外の嫌な虫も一網打尽で駆除してくれるのでかなりおすすめです。
(2)業者に頼む
発生根源の場所がわからない、駆除してもどこからともなく現れる、もう自力では無理と思ったら迷わず業者に頼みましょう。
実はコクヌストモドキ、小さな穴からも侵入してきます。
その穴を塞ぐ前に薬剤を埋め込むことで、侵入を防ぐことができますが、この手の駆除方法は素人では無理でしょう。
民間の業者にお願いすることで対応してくれるはずです。
コクヌストモドキの発生予防対策は?
先にも述べましたが、食品はしっかり密封して保管すること、食べこぼしはしっかりと掃除をしてそのまま放置しないことが鉄則です。
またコクヌストモドキが発生してしまった以降の予防としては、コクヌストモドキが発生している根源である食品を処分することからはじめる必要があります。
できれば容器ごと破棄してしまいましょう。
買い替えしたその食品を今度はしっかり密封保管していくことで、再発を防ぐことができます。
まとめ
コクヌストモドキは低温に弱い甲虫とのことで、密封していくのが面倒な時は冷蔵庫や冷凍保存という方法もあると思います。
我が家の小麦粉保存は冷凍庫です。
しけってしまいそうな菓子類は室温の低い場所に保管しています。
寒い場所にはあまり虫ってわかないものなので、必然とそうなったのだと思います。
しかし新築の家に発生されたらどうにもなりませんよね……
外からの侵入を防ぐ以外に予防策はなさそうです。
家を建てるときには、コクヌストモドキの発生リスクなどもあらかじめ聞いておいた方がいいことが当たり前になっていきそうなほど、深刻な問題のように思えてきました。
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