唐突ですが、「蛾」って結構見た目のインパクトありますよね?
しかも大きいサイズの蛾であれば、中々なサイズ感ですし子供の頃、蛾を見たら避けていた記憶があります。
パッと見、毒々しい見た目をしている蛾もいたりするので私の中では結構畏怖の対象でした。
今回取り上げたいのは「ヤママユガ」という蛾及びその幼虫に関して皆さんにご紹介していきます。
各項目毎にテーマを設け記載していきますのでお付き合いくださいませ。
目次
ヤママユガの幼虫の生態
ここではヤママユガの幼虫の生態に関してお伝えしていきますが、まずはヤママユガとは?という所からご紹介する事にしましょう。
ヤママユガとはチョウ目ヤママユガ科の一群を指し、世界中で言うと数千種類存在していると言われています。
日本国内の於いてヤママユガと言えば「ヤママユ」を指す事が多いと思います。
これらに関しては別項で紹介していきます。
本題であるヤママユガの幼虫の生態ですが、ヤママユを例にとってあげると幼虫期はクヌギやコナラ等の葉っぱを食べて成長していきます。
ヤママユの幼虫の特徴として挙げられる点はその体色の綺麗さが個人的なポイントになります。
幼虫期の終齢期ともなると凄く綺麗な緑色をしています。幼虫期の最大サイズは約7㎝前後くらいまで成長し、重さも20g程までになります。
ヤママユガの主な種類は?
上記でヤママユガの種類で「ヤママユ」について少し触れましたが、他の種類も紹介しておきましょう。
ヤママユを除いて、下記に数種類挙げていきます。
①ウスタビガ
大きさ・・・最大(開張時)約11㎝程
分布域・・・ほぼ日本全域(沖縄を除く)
②オオミズアオ
大きさ・・・最大(開張時)約12㎝程
分布域・・・ほぼ日本全域(沖縄を除く)
③オナガミズアオ
大きさ・・・最大(開張時)約10㎝程
分布域・・・ほぼ日本全域(沖縄を除く)
④クスサン
大きさ・・・最大(開張時)約13㎝程
分布域・・・日本全域
これらにヤママユを加えると日本国内でだいたい見る事が出来るヤママユガ科の仲間たちになります。
見て頂いて分かる様にそれぞれ、翅を広げた開張時のサイズではありますが中々サイズが大きいでしょ?
近くで見ると結構インパクト強いですよ。
ヤママユガの幼虫の毒が強力!?
ヤママユガについて興味を持って色々調べていくと「毒」と言うワードが出てくるかと思います。
これは何かと言いますと、ヤママユガ科の中の種類に毒を持っている種類が存在しており、それが起因しています。
その種類と言うのが、「ベネズエラヤママユガ」と言う種類になります。
こいつです。
読んで字の如くベネズエラを中心に生息しているのですが、これの幼虫がかなりの猛毒を持っているデンジャラスな存在として有名です。
全身が刺々しい棘で覆われており、周囲の環境によって体色を変化出来る能力迄保有している厄介な存在です。
ベネズエラヤママユガに刺されると人間でも死に至る場合がある程、強力な毒を持っています。恐ろしい事に「暗殺毛虫」と言う異名迄ついているくらい危険な幼虫です。
基本的には熱帯雨林に生息しているので現地の人も中々遭遇する事は無かったみたいなのですが、近年森林伐採による環境変化の影響でジワジワと人間との距離が近づきつつあるみたいです。
因みにですが、日本にいるヤママユガ科たちの幼虫は無毒ですよ。
刺された時の対処法
確率的に凄く低いとは思われますが、万が一ベネズエラヤママユガに刺された時の対処法ですが、現在では血清が作られた事により死に至る事は少なくなったみたいですよ。
血清が出来る前は出血が止まらず、毒素が体を巡ってくると内臓及び脳内にも出血が引き起こされます。
この毒は体内に回るスピードが遅く、回ってから激痛を伴い最悪死亡する迄に至ってしまっていた様です。血清を作ってくれた人に感謝ですね。
ヤママユガから繭はとれる?
ヤママユガから繭はとれるのか?という事ですが、結論から言うと取れます。
先程紹介したヤママユがそうです。
ヤママユは別名「天蚕(てんさん)」と言い、日本だと長野県の安曇野市穂高が有名ですね。
この地域は天蚕の飼育で有名なので知っている方もいらっしゃるかも知れないですね。
この繭から取れる糸は「天蚕糸(てんさんし)」と言われ、「繊維のダイヤモンド」と迄呼ばれる高級な糸です。
ヤママユガの幼虫
ヤママユガ大量発生時の駆除方法
余り無益な殺生はすべきでは無いと思いますが、程度にもよりますよね。
大量に発生してしまい困った場合の駆除方法ですが、よくホームセンター等で売られている「毛虫」用の殺虫剤で対応出来るレベルならスプレー噴射で駆除するしかないでしょう。
まあこれは幼虫期での話ですが。
そんな殺虫剤とかではどうしようも無いレベルであれば素直に業者さんに駆除を依頼するしかないでしょう。
価格は状況によりけりになると思いますが、安心して生活する事を考えたら惜しんでいられないですね。
ヤママユガは飼育できる?
飼育出来るか?と言われたら飼育は可能です。
長野県の安曇野市の天蚕飼育している農家さんなんかは飼育していますもんね。
まあ一般的に個人で飼育するとなると、大型のプラケースを風通しよくして幼虫が食べる葉っぱを入れて飼育は出来ますよ。
結構葉っぱを食べるのでストック多めにしておかなくてはいけないかと思いますが。
他にも天蚕糸を効率的に得る為に研究している人たちもいるみたいです。
まとめ
ヤママユガに関してまとめてみました。
一口にヤママユガと言っても危険なのはベネズエラヤママユガであって日本にいるヤママユガ科達は基本的には安全なのでご安心下さい。
冒頭で私は「蛾」が苦手と言いましたが、中には綺麗な蛾もいます。
種類の所で紹介した、オオミズアオとオナガミズアオなんかは青色っぽい色をしており、凄く色合いが綺麗です。
もし興味があれば一度見て頂ければその綺麗さがお分かり頂けるかと思います。
以上、ヤママユガの幼虫の毒は強い?生態・繭・種類・飼育方法を解説でした!!
よかったらこちらの記事もどうぞ♪
ノシメマダラメイガが米に大量発生!卵・幼虫の駆除や発生源を解説