アリガタバチ、みなさんはご存知ですか?
有難いハチ?・・・違います。
蟻の形をした、ハチの仲間です!!
家の中に発生するいわゆる害虫です。ハチの仲間なので、毒針を持っており刺されると厄介なことに。
本日はそんなアリガタバチの生体や駆除方法、刺された時の対処法などを説明していきます。
目次
アリガタバチの生態
アリガタバチは本州、四国、九州の日本全国で発生しています。
種類は世界に500種類ほどいます。結構多いですね。主なものは以下の4種類。
①シバンムシアリガタバチ・・・最近はこいつの被害がほとんどです。シバンムシに寄生し、繁殖します。赤褐色。
②クロアリガタバチ・・・クシヒゲシバンムシ、マツザイシバンムシ等々、様々な幼虫に寄生します。昔はこのクロアリガタバチの被害が多かった。黒褐色。
③ノコギリヒラタアリガタバチ・・・ノコギリヒラタムシに寄生します。数は少ない。
④キアシアリガタバチ・・・ヒメマルカツオブシムシに寄生します。数は少ない。
今回は一番多い、シバンムシアリガタバチについて解説していきます。
シバンムシアリガタバチは特に畳のある和室に発生しますが、これには理由があります。このアリガタバチ、シバンムシという虫の幼虫に寄生する「寄生蜂」です。
シバンムシの幼虫がいないとむしろ生きていけない、少々依存体質なハチ。
そして、そのシバンムシというのが畳を好むので、アリガタバチもそれに付随して畳のある和室に発生しやすいということです。
またシバンムシは乾燥した食べ物も餌にするので、食物が置いてあるところにもシバンムシは出てきます。
恐いですね〜発生するところでは赤ちゃんをごロンとすることなどがためらわれます・・・。
アリガタバチの寿命は短く、オスだと2〜3日しか生きられませんが、メスは2ヶ月ほど生きます。どこの世界も女性が長生きするんですね・・・笑
成虫は冬以外に活動し、7月〜9月の夏の時期が活動のピークです!!この時期が戦いですね。
シバンムシアリガタバチの様子
アリガタバチは冬の時期どうしている?
寒い冬の時期はかれらはどうしているのでしょうか。
冬の時期、寄生するシバンムシは幼虫で越冬します。そしてこのアリガタバチも、幼虫の状態でシバンムシに寄生して越冬します。完璧にいなくなるわけではないんですね・・・
なのでシバンムシの幼虫がいる場合冬でもアリガタバチを見かけることがあります。
アリガタバチの巣ってあるの?
調べてみた所、アリガタバチは特定の「巣」というのを作る種ではないようです。
あくまでも生まれたら寄生先の幼虫を探して、繁殖する。
雄の寿命を考えるとたしかにわからなくはありません。2〜3日ですから。メスも2ヶ月ということなんで、一箇所には固まっていないんですね。
畳におけるアリガタバチの駆除方法
それでは発生したアリガタバチの駆除方法について解説していきます。
駆除方法は主に
①薬剤を用いる方法
②ライトトラップを持ちる方法
の2つです。
ただ上記したとおりアリガタバチはシバンムシに寄生して発生します。したがって、このシバンムシを駆除しなければ再び発生するのは時間の問題なんですね。そのことをしっかりと頭に入れておきましょう。
余談ですが「酒」でも倒せるのではないか!!と聞いたことがあるのですが、畳も痛みそうなので私としてはおすすめしません。笑
①薬剤を持ちいる方法
こちらはスプレーで直接やっつけるタイプと薫煙型で部屋全体を一気にやっつける方法があります。
威力としてはスプレータイプが強いので、目に見えて分かるようでしたらスプレーで駆除しても問題ないでしょう。
ただ、シバンムシもアリガタバチもかなり小さい虫なので全部をスプレータイプで駆除するには限界があると思います。
なので筆者としては薫煙型の殺虫剤がおすすめですね。
有名なのが「バルサン」や「アースレッド」ですね。またこちらの記事「シバンムシの駆除方法」でも駆除方法を紹介しているので参考にしてみてください。
②ライトトラップを用いる方法
アリガタバチは光によってくる性質があるので、このライトトラップは効果的です。
ライトトラップとは、光(紫外線)を放つ器械を使って虫を集め、粘着シートや殺虫剤で虫を駆除するやり方です。
ただ気をつけなければならないのが、アリガタバチの雄は羽があるのですがメスは羽がないので壁掛けタイプライトでは捕獲し辛いという特徴があります。
また、捕虫器自体が高価なこともあるので、購入に関しては慎重に検討する必要があります。
もちろんこのライトトラップ、他の害虫にも効果的なので一台あれば大いに働いてくれることはいうまでもありませんが・・・
このようなタイプが一般的なライトトラップです→「ムシポンポケット2」
アリガタバチの駆除を業者や地方自治体に頼める?
御自身で駆除が難しい場合は「害虫バスターズ」のような業者に来てもらって退治して貰う方法もあります。
この場合はシバンムシの駆除も徹底的に行なってくれるので、目に見えて多い場合、食物に被害が出ている場合、人体に被害が出ている場合は検討いただけると良いかと思います。
また地方自治対でも対応してくれたり、業者を紹介してくれたりするところもあるので住んでらっしゃる市役所等に連絡してみるのもよいでしょう。
アリガタバチに刺された時の症状
ちなみに刺されてしまった場合ですが、まず軽い痛みが1時間ほど続きます。
そして2〜3日腫れて痛みやかゆみが続きます。
しかし複数箇所刺された場合に起きやすい「アリガタバチ刺症」になると全身に痛みやかゆみが起き、1週間以上症状が長引くことがあります。
またまれに水ぶくれになったり化膿したり、ときにはアナフィラキシーショックを起こすこともありますで注意が必要です。
やはり「蜂」なので症状が蚊に比べると重くなりやすいですね。
刺された時の対処法
まずは水道で毒を流すことが先決です。
その後抗ヒスタミン配合の塗り薬を塗って様子を見てください。1週間もすれば基本的には腫れが引きます。
しかし上記したアナフィラキシーショックを起こした場合はかなり危険な状態ですので、素早く病院に連れて行く必要があります。
アナフィラキシーショックについて↓
アナフィラキシーの症状はさまざまです。もっとも多いのは、じんましん、赤み、かゆみなどの「皮膚の症状」。次にくしゃみ、せき、ぜいぜい、息苦しさなどの「呼吸器の症状」と、目のかゆみやむくみ、くちびるの腫れなどの「粘膜の症状」が多いです。そして腹痛や嘔吐などの「消化器の症状」、さらには、血圧低下など「循環器の症状」もみられます。これらの症状が複数の臓器にわたり全身性に急速にあらわれるのが、アナフィラキシーの特徴です。
特に、急激な血圧低下で意識を失うなどの「ショック症状」も1割程みられ、これはとても危険な状態です。
まとめ
いかがだったでしょうか?
アリガタバチ、なかなか油断できないやつですね。特に刺された時の症状は厳しいものがあります。
辛い思いをしないように、シバンムシともどもしっかりと駆除することが大切ですね。
以上、アリガタバチの生態や駆除方法、刺された時の対処法を解説!!でした。
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