ヨトウムシという生き物をご存知でしょうか。
漢字で書くと「夜盗虫」と書きます。
夜を盗む虫なんて、なんだか怪しいイメージを抱いてしまいそうですよね。
実際、このヨトウムシは植物にとってはとても嫌な存在です。
なぜなら、どんな植物にも寄生して食害してしまうからです。
野菜や果実にまで及ぶのですから、かなりの雑食ですよね!
このヨトウムシについてまとめてみたいと思います。
もちろん、駆除の方法もご紹介します!
目次
ヨトウムシの生態
ヨトウムシはヨトウガという蛾の幼虫になります。
夜盗虫と書いてヨトウムシとなったのも、夜に活動をして植物を食い荒らすことからそう呼ばれるようになったという経緯があります。
成虫の体長は20ミリくらいで、幼虫は30~50ミリくらいと、成虫の倍の長さがあります。
しかも、1匹あたりの産卵数が1000~3000粒というのですから、大変なことです。
すべてが孵化するとは思えませんが、1割だとしてもかなりの量ですよね。
さらに彼らは集団で行動するそうなので、30ミリくらいの幼虫がうじゃうじゃと数百、数千と考えただけでもゾッとします……
卵〜成虫の発生場所・時期
先にも書きましたが、ヨトウムシの卵は1匹あたり1000粒以上産みます。
その卵はいったいどんなところに産み付けるのでしょうか。
幼虫までの期間や発生場所などをもう少しくわしく説明します。
(1)卵
成虫になったヨトウムシは飛ぶことができます。
植物の葉まで飛んで、そこに産み付けます。
卵はお饅頭のような形をしており、大きさは0.6ミリほどといわれています。
(2)幼虫
孵化し卵から産まれた幼虫は、日中は土の中に隠れ、夜になると外に出てきます。
その際、幼虫は集団で行動します。
そして植物の葉脈以外を食害していきます。
1匹が産む卵の数が1000~3000粒とのことなので、それはもうかなりの大移動でしょう。
幼虫でいる期間はだいたい1カ月ほどで、そのあとは蛹になります。
(3)成虫
蛹の間は土の中にいます。
その羽化して成虫になります。
ヨトウムシは年に2回、卵を産みます。
春から初夏にかけてと、秋がその時期になります。
春から初夏に産んだ卵から孵化したヨトウムシが成虫になって活動するのが秋です。
秋に産んだ卵から孵化したヨトウムシは蛹の状態で越冬し、春になると成虫になって外に出てきます。
ヨトウムシの駆除
ヨトウムシは新芽を食べてしまいます。
新芽を食べられてしまった植物は育たなくなり枯れてしまいます。
植物を育てている人にとっては大問題ですよね!
ヨトウムシは徹底的に駆除してしまいましょう!
(1)コーヒは効く?
ヨトウムシはコーヒーの匂いが大嫌いなのです。
そのため、その匂いがあると寄ってこない習性を利用する方法になります。
草木に直接吹きかける場合は、濃いめにコーヒーを淹れましょう。
またコーヒーを淹れたカスは土にすき込みして使うのがよいでしょう。
ただプランターや鉢に入れた土の上に撒くだけでは効力があまり得られません。
毎朝コーヒーを飲むのが日課の方もかなりおられると思いますので、こちらは試す価値がかなりあると思います。
(2)米ぬかは効く?
ヨトウムシは米ぬかが大好物です。
雨で濡れたり風で飛んだりしない場所にぬかを置き、おびき寄せる駆除方法です。
植物に直接殺虫剤などを吹きかけたくない場合の対処法としてかなりオススメです。
(3)駆除剤
ヨトウムシに効果がある駆除剤を使用します。
まだ土の中に隠れている幼虫を対象にする場合は、土に散布するタイプを使うとよいでしょう。
ただし、駆除剤は植物にとって益虫とされている虫たちも駆除してしまう場合もありますので、、使用する駆除剤の効力対象をしっかりと確認しましょう。
こちらが一例です
まとめ
ヨトウムシは見つけたら徹底的に駆除することをお勧めいたします。
葉にいるのを見つけたら、手袋をして潰すか、葉ごと取り除いてしまいましょう。
植物を育てている方にとっては、かなり手間をかけなくてはならず、その手間が実らず枯れてしまうのはとても悲しいことです。
昨今では難しい手間をかけずに園芸を楽しめるよう、改良されつつあると聞きました。
とくに育てるのが大変の代名詞、薔薇はかなり手軽に育てられるように改良されているようです。
とはいえ、それでも害虫は寄ってくるでしょうし、こちらもあの手この手で応戦や防御しなくてはならないのですよね。
しかしそれを乗り越えて咲く花はとても見応えがありますよね!
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