ヤスデという虫を知っているでしょうか。
パッとみた感じ、ムカデに似ているので、もしかしたら名前を知らずに見たことがあるかもしれませんね。
ムカデほど知名度はないヤスデですが、ヤスデとはいったいどんな虫なのでしょう。
ムカデと似ているので、とても不快に感じることもあると思います。
ムカデと似ていることから害虫としての先入観を持ってしまうかもしれません。
害虫なのか益虫なのか、そのあたりもわかりやすく説明したいと思います。
目次
ヤスデの生態
ヤスデは、土に含まれる有機物や枯れ葉などを主食としています。
稀に肉類を食べる個体もいるようです。
体長は小さいものは2センチくらいから、日本種では最大で7センチくらいにまで成長するようです。
体表には毒腺と呼ばれるものがあり、そこから液体や気体の刺激物を分泌する種類が多いと言われています。
ヤスデを踏んでしまうと異臭を発せられます。
寒冷地の森林では周期的に大量発生し、潰されて出た液体でスリップ事故を起こしてしまうこともあるようです。
ヤスデが益虫と言われる理由
ヤスデは見た目から得る不快感や、踏んでしまった時に出される異臭などから害虫と思われることが多いです。
ただ人に危険や迷惑をかけているわけではないので、その害虫扱いは少し違っていますよね。
さらにおっとりして攻撃性のない性格をしているようです。
ヤスデは土の中で生活をしていることが多く、土の中の有機物などを食べます。土の中で生活をしているので、土の中に糞をしますが、その糞はさらによい有機物となり植物にとってよい栄養素となるわけです。
ヤスデは土の中で生きているだけで植物にとってとてもよいことをしているわけですね。
そういってもあの外見が……気持ち的にとても複雑です。
きっと頭では理解できても気持ち的に無理という人も少なくないと思います。
とはいっても害はある?
さて、最初に毒腺を体表に持つと書いたと思います。
それって人に対して害のあるものなのでしょうか。
(1)毒性
シアン・青酸などの青酸化合物が含まれています。
青酸化合物で、シアンや青酸と言われると人にとって毒であることは一目瞭然ですよね。
(2)被害
青酸化合物が人の体内に入ると健康を害してしまうのですが、ヤスデには人の体内に毒物をいれる手段がありません。
攻撃的な性格ではないので積極的に噛みつくことはないためです。
それでも触れただけで違和感を得る人もいると思いますので、ヤスデに直接触れるのは避けた方がよいでしょう。
ヤスデとムカデの違い
以下では、間違えられやすいムカデとの違いを挙げます。
・足の数
ムカデもヤスデも種類が多いので個体差がありますが、平均してムカデは21対、ヤスデは30対前後と言われています。
・大きさ
ムカデは小さくても5センチくらいなのに対し、ヤスデは最小で2センチくらいからなのです。
最長で比べてもムカデは20センチ、ヤスデは7センチほどとだいたい半分ほどの大きさです。
ヤスデはムカデと比べると半分ほどの大きさしかありません。
・その他
ヤスデは人に対してあまり害を及ぼさないが、ムカデは人に対し噛みつき、そこから毒が人体に入るので危険性があります。
美しい色のヤスデもいます!
ヤスデの天敵
ヤスデは行動がのんびりおっとりなので、いろんな敵がいそうなのですが……
積極的にヤスデを補食するためにターゲットにする生物はいないようです。
それでも自然界では絶対はありません。
様々な理由から普段は補食しなくてもヤスデを狙うしかない事態も……その一部として昆虫や爬虫類、鳥類、両生類が天敵と言われる部類になります。
ヤスデは臭い?
ヤスデが臭いというよりは、踏んだり触れたりすると異臭を放つようです。
その臭いの原因というのが毒腺から発せられる毒、青酸やシアンなのです。
ヤスデの臭いは青酸化合物の臭いといっても言い過ぎではないと思います。
嗅ぎすぎると人によっては吐き気などの体調不良を起こす可能性があるので気を付けましょう。まあ嗅ぎすぎることはあまりないかとは思いますが・・・笑
まとめ
ヤスデはムカデと似ているけど益虫の立場であることはわかりました。
でも、触れると危険!
益虫とわかっても敬遠してしまいそうです。
しかしよい植物を育てたいと思われる方はヤスデとよい関係を築き付き合っていった方がいいのですよね。
もう少し見た印象に好感が持てるとよいのですが……
そう思う人はきっと少なくないと思います。
以上、ヤスデは益虫なのか、ムカデとの違いはどうなのか……でした。
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