夏に向けて様々な虫も出現しますが、虫刺されなどの症状に悩まされるのもこの時期ですよね。
中でもイソヌカカと言う虫はご存知でしょうか?
あまり聞きなれない虫ですが、磯釣りや海水浴などで被害に遭った人の中では一般の蚊やブヨと同じように警戒されている吸血害虫のようです。
今回は、そんなイソヌカカの対策は?毒性・治療・分布について解説いたします。
目次
イソヌカカの分布
イソヌカカは、ハエ目・ヌカカ科に属する体長1mm程度の吸血害虫であり、ヌカ粒よりも小さい蚊と言う事から命名されたとされています。
その為、アミ戸もすり抜けて入ってくるため、蚊よりも厄介な害虫と言えます。
イソヌカカは全国各地に分布しており、蚊やブヨと同じように水田地帯や山間地域、平地、海岸近くなど幅広く活動しており、別名磯ブヨとも呼ばれています。また、地域によってはヌカガ、干拓虫とも呼ばれています。
幼虫は湿地や沼、水田、渓流、海岸などの泥土中に生息し、水辺の多い場所で大量発生して集団で活動することから、渓流釣りやキャンプなどアウトドアでのレジャー時に被害に遭う人は多く、見た目が蚊ではなくハエである事と小さくて羽音に気づかない事から気づかずに刺されてしまうようです。
こんなに小さいのに厄介・・・
イソヌカカの毒性
イソヌカカ一匹の毒性としては蚊ほどではないですが、集団行動をとる習性から、襲われるときは数匹から数十匹になる為、蚊やブヨよりも被害は大きいと言われています。
イソヌカカのような吸血害虫は、血液を吸う時に血が固まらないようにする為、タンパク質の酵素成分を唾液と一緒に注入することが多く、その為、アレルギー反応から痒みや腫れの症状が起き、特に数匹のイソヌカカに刺された場合は痒みが酷く長引くようです。
しかし、その反応が現れるのは刺された直後ではなく翌日に現れる為、イソヌカカに刺された事に気づかない場合が多い事などから、蚊やブヨよりも知名度が低い理由にもなっています。
刺されたときの症状
一般的に蚊やブヨなどに刺されるとアレルギー反応によって痒み、又は腫れの症状が現れ掻きむしる事で皮膚の炎症も引き起こされます。
中でもイソヌカカに刺されると、時間が経ってから強いかゆみの症状が現れ、集団で刺される事により広い範囲で熱を帯びて赤く腫れてしまいます。
痒みも一週間以上続くこともあり、悪化すると水ぶくれができる事もある為、注意が必要です。
刺されたときの対策・治療法
イソヌカカは主に海岸付近や渓流、又は山間の池や沼の近くで大量発生するため、海水浴やキャンプ、渓流釣り、又は磯釣りなどで刺される事が多く、時間が経ってから症状に気づく場合が多いです。
その為、気づいたときは赤く腫れて痒みが酷く、市販の痒み止めだけでは対処しきれない場合もあるので早めに皮膚科を受診することが必要です。
因みに、蚊やブヨなどの吸血害虫に刺された時は、温熱療法が良いと言われています。
痒みの原因でもある酵素毒素成分は、タンパク質であるため、熱に弱い性質を持っている事から、43~45度程度の入浴ではなく熱めのシャワーを患部に5分ほど当て続ける事で毒素がある程度分解されますし、刺された直後であればポイズンリムーバーなどの毒抜きなどを使う事で更に効果的です。
その後は、痒みや腫れを抑える為に冷やす事が大切であり、併せて虫刺され用の薬を塗ると治りも早くなります。
小さな子供さんの場合は痒みを我慢する事が難しく、二次感染を招くことにもなる為、早めに皮膚科を訪れるようにしましょう。
刺されないための予防法
蚊やブヨなどの吸血害虫は、肌を露出している所に集まる傾向にあり、特にイソヌカカのような小さな虫は毛髪の中やほんの隙間からでも入ってしまう為、出来るだけ肌の露出を避ける事が一番です。
予防法をまとめると以下のようになります。
・肌を露出させない
アウトドアのレジャー時には、メッシュ系の素材を避けて長袖や長ズボンの着用を心がけ、毛髪の中にも侵入してくるため、帽子を被るようにします。
また、サンダルなどではなく足を覆うようなスニーカーが良いでしょう。
・虫よけスプレイ
虫を寄せ付けない工夫も大切であり、特に小さな子供さんの場合は、肌に優しい医薬品を用意しましょう。
夏に向けて家族でキャンプ、又は海水浴とレジャーに出かける事も多くなりますが、虫刺されなどを予防する為にも、これらの対策をしっかり行って楽しい思い出にする事も大切ですよね。
まとめ
蚊やブヨと同じ吸血害虫の中にイソヌカカと言う虫がいたことに驚いてしまいましたが、見た目は蚊ではなくハエなので肌にとまっても吸血する虫とは気づかないでいる人は多いと思います。
主に海岸付近や渓流、山間地域、平地、水田地帯など幅広く分布しており、海水浴や磯釣り、家族でキャンプをする人たちは十分な注意が必要です。
イソヌカカに刺された場合は、蚊やブヨよりも痒みの症状が酷く長引く為、特に小さな子供さんなどは刺されないように予防対策はしっかり行ってあげましょう。
以上、イソヌカカの対策は?毒性・治療・分布についての解説でした。
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