アワダチソウグンバイとはなんでしょう。
実は昆虫の名前なのです!
漢字では「泡立草軍配」と書きます。
こんな虫です
漢字で書くとだいたいイメージができることが多いのですが、まったく想像ができませんね。
アワダチソウグンバイとはいったいどんな昆虫なのでしょうか。
そしてどんな被害を与えてくるのでしょうか。
ざっくりといえば、カメムシのお仲間で、体長は3ミリほどしかない昆虫ということです。
それだけではよくわかりませんよね……
そこで、アワダチソウグンバイの特徴から天敵、駆除方法までわかりやすくご説明したいと思います!
目次
アワダチソウグンバイの特徴
アワダチソウグンバイは北米原産の外来種です。
日本ではじめて確認されたのは1999年兵庫県西宮市でした。
体長は3ミリ、全体的に半透明で褐色の紋を持っています。
発生時期は4~11月頃、キクやヒマワリ、ナスやサツマイモに害を及ぼします。
原産は北米なのですが、日本国内では本州から九州までと四国に分布しています。
アワダチソウグンバイは成虫の時も幼虫の時も葉に寄生します。
年に数回発生するのですが、夏場が一番活発になります。
アワダチソウグンバイは成虫のまま越冬します。
アワダチソウグンバイは噛んでくる?
アワダチソウグンバイが噛むことは基本、ないようです。
でも、アワダチソウグンバイに触れると痛いと感じることがあります。
痛いと感じると、刺された、または噛まれたと思うことが大半ではないでしょうか。
アワダチソウグンバイは体に尖ったトゲを出すことがあるそうで、痛いと感じるならそのトゲに触れてしまったか、刺されたのかもしれませんね。
アワダチソウグンバイの天敵は?
先に結論を言いましょう……今現在、アワダチソウグンバイの天敵は存在しない説が有力のようです。
では、なぜ天敵がいないという最強の存在でいられるのでしょうか。
それは外来種であること、まだ日本に住み着いて日が浅いことが理由としてあげられます。
日本にきたのは1999年です。
日本ではまだ新参者のアワダチソウグンバイに対する研究が進んでいないのでしょう。
とはいえ、それで片付けられてしまっても困る方々がいるのは明白です。
ナスやサツマイモを育てて生計を立てる人にとっては死活問題に発展するかもしれませんよね。
夏場に咲くひまわりはとても見応えがあります。
そのヒマワリに寄生するアワダチソウグンバイ、花を愛でる側としてもとても困ります。
では、天敵のいないアワダチソウグンバイをどう駆除すればいいのでしょうか。
アワダチソウグンバイの駆除方法
天敵のいないアワダチソウグンバイを駆除するには、農薬に頼るしかありません。
一度で撃退は無理なりで、根気よく何度も吹きかけるなどしなくてはなりません。
手ごろなところでいうと、キンチョールなどの虫やゴキブリ排除の殺虫剤でも効果があるようです。
アワダチソウグンバイが出現するたびに駆除するのは面倒という時は、園芸用の農薬でしっかりと駆除しましょう。
アワダチソウグンバイはツジグンバイと同じグンバイムシ科なので、このツツジグンバイに効果がある農薬だと効果があるとのことです。
それプラス、被害にあっている植物の種類に対応しているのかを確認して選ぶとよいと思います。
家庭園芸用スミチオン乳剤はハーブ系以外の野菜、果実、草花に効果があるようなので、もしどれがいいのか悩んだ時は、こちらで試してみてはいかがでしょうか。
果実や野菜の栽培をされていると、どうしても農薬に抵抗があるという方もいらっしゃると思います。
農薬を使わなくても駆除する方法はあります。
まず、早期発見早期対応が不可欠です。
アワダチソウグンバイを発見したら取り除くことを繰り返すことで、駆除することができます。
しかしこれでは限界があると思いますので、ある程度のところで農薬使用も視野にいれなくてはならない事態になる可能性もあります。
もし手に負えなくなったら、自然農薬を使用する方法があります。
たとえば、竹酢液を使った方法です。
酷くなる前、予防策としてあらかじめ散布するのもよいかと思います。
また育てたい植物の周りにある雑草を取り除く、キク科の植物を近くに置かないなど予防することである程度の被害を抑えることが可能かもしれません。
ただ、木酢液はアワダチソウグンバイには効果がないという情報があります。
そもそも木酢液はカメムシ系には効き目がないようです。
アワダチソウグンバイは越冬する?
先に記述してありますが、アワダチソウグンバイは越冬します。
しかも成虫の状態で、温かくなればすぐ活動開始してしまうと思います。
まとめ
アワダチソウグンバイ、あまり聞いたことのない虫だと思っていたら1999年に発見された外来種だったのですね!
あまり実態がよく知られていないようなので、もっと多くの人に知れ渡るといいな……と感じました。
駆除や天敵に対しても、経験や観察情報などがもっと集まれば対策もできると思うので――
日本にもともといた害虫にも悩まされるというのに、外来種まで……園芸好きな人にとっては尽きない悩みですね。
でも、そういう方々があの手この手で大切に育ててくれているおかげで、美味しい野菜や果実にありつけるので、あまり他人事とせず考えていかなくてはいけない問題なのだと感じました。
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