ハマキムシという虫をご存知でしょうか。
漢字で「葉巻虫」と書きます。
葉巻と漢字で書くとシガーを連想してしまい、なんかレトロというか大人な感じがしますが、ハマキムシはそんなイメージとはたぶんかけ離れているのでしょう。
おそらく植物を日ごろから育てたり、関わっている人にとっては今更なことかもしれません。
なぜなら、葉を食い荒らし植物をダメにしてしまう厄介な虫だからです。
とはいえ、植物をダメにしてしまう虫はほかにもいます。
なのになぜハマキムシの駆除方法を知りたいという方がいるのでしょうか。
きっとそれ相応の理由があるからですよね!
――というわけで、今回はこのハマキムシについてまとめてみたいと思います。
目次
ハマキムシの種類
ハマキムシはどうやら多くの種類が存在しているようです。
その中でも特に問題になるのが、チャハマキとコカクモンハマキの2種のようです。
この2種は年に4~5回ほど発生をします。
幼虫の状態で葉にくるまり越冬するので、暖冬だと冬場でも活動をするようです。
温かい時期にしか活動しない虫でも、温かい冬だと活動してしまうのはとても厄介です。
だんだん、ハマキムシが嫌がられる理由がわかってきました。
ほかには、リンゴコカクモンハマキ、クロネハイイロハマキ、ミダレカクモンハマキ、チャノコカクモンハマキなどが存在します。
ハマキムシの幼虫の害
幼虫は葉を丸めた中におり、そこで越冬もします。
幼虫の間はそこから出てこないのでしょうね。
そのため、くるまった葉の葉肉を食べます。
すると白っぽく透けた斑点があらわれるようになります。
また食害するのは葉だけではなく蕾も食害してしまうので、奇形の花が咲くようになります。
ほかには果実の種に侵入したり、茎や根に穴を開ける種類もいるそうです。
そんなことをされてはたまったものじゃありませんね!
どうやって巻いてるの?
ハマキムシの成虫はどんな虫?
ハマキガという蛾になります。
成虫になっても1センチほどの小さい蛾です。
体色は地味な色合いがほとんどとのことです。
ほとんどが夜行性で、卵は葉の表面に150~250粒前後ほど産み付けます。
卵が孵化するまでの期間はだいたい2週間です。
ハマキムシの天敵
アリやアマガエルがハマキムシが大好物らしいので、天敵といえるでしょう。
ほかには、クモ、テントウムシ、カマキリ、ハチなども天敵のようです。
しかしハマキムシにとって天敵でも、育てている植物にとって微妙な存在であることもあるので、農薬と上手く併用していくのがよいと思います。
とくに果実の場合、アリがハマキムシを食べてくれてラッキーと思ったものの、実ったものも食べてしまったでは、悲しいですからね……
ハマキムシ発生予防
ハマキムシは蛾の幼虫で、成虫になった蛾は夜行性です。
夜行性のこの蛾は夜間でも明るい場所に集まってきますので、まず不要な明かりは極力消すようにしましょう。
観賞するために育てている場合にはできない方法ですが、収穫などを目的にしている場合は植物にネットをかけることでハマキムシを植物に近づかせないことができます。
ハマキムシの駆除方法は?
一番お勧めなのは、殺虫剤で駆除する方法です。
散布タイプで葉の表面や茎などにいるハマキムシを駆除、浸透していくタイプの薬剤を使えば葉の中に潜んでいる幼虫の駆除が可能です。
たっぷり散布することが大切なので、果実などには不向きです。
薬剤を使用したくない場合は早期発見、早期駆除です。
みつけたら葉ごと摘み取ってしまいましょう。
ハマキムシがとくに活発になるのは夏場です。
春先から気を付けておきましょう。
ハマキムシの駆除方法
まとめ
害虫との攻防といえば、だいたい春先から秋口までで、寒い時期はそれほど虫に悩まされることがないものですが、このハマキムシは年中目撃できてしまえるだけに厄介ですね。
効果的な駆除が殺虫剤だけとなると、果実や野菜系を育てるのはとても大変そうです。
ハマキムシの天敵がやってきて捕食してくれたけど、その虫が果実を食べ始めてしまった……という嘆きの書き込みもありましたので、天敵の補食に頼るのも難しそうです。
苦手な臭いなどがあればよいのですが……
もっと効率的にハマキムシを駆除できるなにかが出てくるとよいですね。
以上、ハマキムシの駆除、ハマキムシの種類などについてでした。
よかったらこちらの記事もどうぞ♪
→アオバハゴロモの幼虫の駆除!生態・噛む・天敵を紹介