うわっ、ハチ! と驚いたところで、「それ、ハチじゃなくてアブだよ」と訂正された経験がある人、いますよね……
ハチとアブはなかなか見分けがつかないものです。
ハチがいることで嫌な思いをしたことがある人は少なくないと思いますが、アブはどうでしょう。
アブは人の生活にどう関りがありどのように嫌な存在なのでしょうか。
今回はアブと名称についていてもアブの仲間ではないヒラタアブについてまとめてみたいと思います。
目次
ヒラタアブの幼虫の生態
ヒラタアブの成虫はハチの姿に似ていますが、幼虫の時はハエの幼虫であるウジ虫に似ています。
幼虫の期間は20日前後で、それ以降に蛹となります。
ウジ虫に似ていることから駆除されてしまうこともあるそうです。
人害はないそうなので駆除する必要はないとのことですが、知識がない人が見分けるのは難しいと感じます。
ヒラタアブが益虫と言われる理由
畑や花などにとってはありがたい存在なのです。
ヒラタアブの成虫は花の蜜や花粉が主食となっています。
花から花へと花粉を運んでくれるため、植物を育てる人にとってもありがたい存在なのです。
ヒラタアブの食事シーン♪
そんなことからヒラタアブが益虫と言われるのでしょう。
そうと知っても虫がダメな人には受け入れがたいものがあります……
アブラムシにとってヒラタアブの幼虫は天敵!?
文献ではアブラムシにとってヒラタアブの幼虫が天敵であるという記事を多く目にします。
それはヒラタアブの幼虫時の主食がアブラムシだからでしょう。
また花の茎や葉に卵を産むので、花にとって外的である虫にとってヒラタアブの幼虫が天敵なのかもしれません。
ということはヒラタアブの幼虫の天敵は存在しない……
言い切りすぎかもしれませんが、それに近い位置にいるのかもしれません。
幼虫の食事シーン♪
ヒラタアブの蛹の特徴
それではさなぎの特徴はどうでしょうか。
ヒラタアブの蛹の後方には気門と言われる呼吸をするためのものがあります。
言葉で説明するなら先端に棒を刺したようなモノ……
見た目はミイラの棺のような、色褪せた包帯を巻かれたミイラのような、そんな印象を持ちました。
表現は人によって違ってきますが、それを見たらまず「気持ち悪っ!」となると思います。
蛹の期間は20日前後です。
ヒラタアブの糞はどうしたらよい?
ヒラタアブの幼虫はとても大食なので、糞をところかまわずしてしまいます。
自然界では何かの虫がした糞を食べる虫も存在しますので、とくに手入れをする必要はないように思えます。
調べたところ、とくにこれといって対処の仕方が出てこなかったので、必要がないのでしょう。
ヒラタアブの仲間にはどんなのものがいる?
ヒラタアブのように花の蜜や花粉を主食とし、花から花へと飛び回るものを総じてハナアブと呼ぶことがあります。
ヒラタアブの仲間というよりは、このハナアブのお仲間をいくつかご紹介します。
ホソヒラタアブ
北海道から九州まで分布しています。
ミナミヒメヒラタアブ
北海道から九州、四国に分布しています。
フタホシヒラタアブ
北海道、本州、九州、沖縄に分布しています。
キアシマメヒラタアブ
北海道から九州、そして奄美に分布しています。
まとめ
冒頭でハチとアブの見分けがわからないと書きましたが、ヒラタアブはハエの一種だそうです。
それでもとっさには見分けられませんし、パッと見た感じがハチに似ているので仕方ありませんよね……
自然にも人にも害はありませんが、ハチと似た飛び方や行動をするなど、目の前に出現されると不快です。
そんなことから害虫扱いすることもあるようです。
しかしハチとは違い本来は無害で大人しい益虫だというのですが、理解してもあの成虫の外見に惑わされそうです。
すべての人にヒラタアブを理解するのは難しいでしょうが、農園やガーデニングをされている方、これから始めようとする方は、このヒラタアブと上手く付き合っていくと困らせるアブラムシの駆除などに一役買ってくれそうです。
虫というだけで毛嫌いする人は、そもそも草花を育てようとは思いませんよね……
最後に、ヒラタアブがハチに似た成虫になるのは、外敵から身を守るために強いハチに似たのでは……という説がありました。
花から花に蜜を食べながら飛ぶとなると、ハチとの共存競争になりますよね。
ハチと似せることでハチに邪魔されず蜜を摂取することができるのでしょう。
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