オットセイと聞いてしっかりと説明できますか。
実をいえば、オットセイとアシカの区別がよくわからない、という方、意外といらっしゃるのではないでしょうか。
水族館のショーで人気なのはどっちだっただろうか……など、愛らしさなどは得られても生態のことになるとまったく知らないってこと、あると思います。
今回は、アシカとよく間違えられてしまうオットセイについてわかりやすくまとめてみたいと思います。
もちろん生態からアシカとの違いについてまで。
意外な真実、へえ~とうなってしまうような事実もでてくるかもしれませんね。
ではさっそく生態から順番にまとめていきますね。
目次
オットセイの生態
オットセイにはキタオットセイとミナミオットセイが存在し、キタオットセイは北太平洋、ミナミオットセイはアフリカ南岸やオーストラリア南岸に生息しています。
日本では日本海や銚子沖がキタオットセイの南限とされているようです。
稀に東北地方の海岸に生きたまま流れ着くことがあるようです。
オットセイの毛はつやつやしていて柔らかく、とても防寒性に優れています。
食事は魚やタコ、エビなどですが、地域によってはペンギンを捕食するという情報もあるようです。
ペンギンを食べてしまうのですね……自然界は本当に弱肉強食、怖く厳しい世界です。
海の生き物ですが、淡水でも育てることができ、いくつかの水族館では淡水で飼育しているところもあるようです。
オットセイという名前の意味
実はオットセイという呼び方は日本だけで、英語を直訳すると毛皮アザラシとなります。
アザラシよりも良質な毛皮が取れることが名前の由来らしいです。
日本でオットセイと呼ばれるようになった経緯ですが、もともとはアイヌ語でオンネプと言われていました。
その言葉を中国語で膃肭と音訳されます。
膃肭のペニスのことを膃肭臍(おっとせい)と呼ばれ精力剤とされていました。
その後日本ではペニスの部分だけを示す膃肭臍(おっとせい)という製薬の名前が動物の名前になったという流れです。
当然、オットセイといっても世界では通じません。
経緯を知るとなんか恥ずかしいですね。
知らなかったとはいえ、ペニスペニスと言っているのと同じですよね……
オットセイがハーレムを作るってホント?
オットセイは1匹のオスが複数のメスを独占できるハーレムを海岸近い場所に形成します。
メスを巡る争いに負けたオスは負けたオスだけで群れをつくります。
そんなオスたちは再戦する気力もなく、生涯メスと交尾することなく一生を終えてしまうそうです。
なんか物悲しいものがあります……
しかしオットセイの世界ではそれが当たり前なのです。
メス争奪戦に勝てばハーレムですが、負ければ同性だけの群れで生涯を終えるケースが多く、まさに天国と地獄です。
オットセイの種類
オットセイは大きく2種に分かれます。
キタオットセイとミナミオットセイです。
それらは生息している地域が違います。
日本で生息しているのを見ることができるはキタオットセイになります。
キタオットセイに属しているのはキタオットセイだけなのですが、ミナミオットセイには、
ミナミアメリカオットセイ、ニュージーランドオットセイ、アナンキョクオットセイ、ミナミアフリカオットセイ、フェルナンデスオットセイ、ナンキョクオットセイ、ガラパゴスオットセイ、グアダルーペオットセイ
が属しています。
オットセイとアシカの違い
オットセイとアシカの違い……実は双方とも同じアシカ科の生き物なので、似ていて当然なのです。
それでも違いはあるので、そちらを覚えましょう。
アシカよりオットセイの方が毛深く、耳が大きいのが特徴です。
もうひとつの違いはアシカよりオットセイの方が後足のヒレが長いことです。
わかっていても一瞬で見分けるのは難しいと思うので、何度も見比べるのがよいでしょう。
ああ、なるほど! と違いがわかると思います。
オットセイの鳴き声
聞こえ方は人によって多少の違いがあることと、聞こえた音を文字で表現正しく表現するのは難しいので、なんとなく程度に覚えていただければと思います。
オットセイは基本、雄たけびのような鳴き声を出します。
「オウーーーーーーン」というような感じです。
稀に犬が鳴いた時のような感じで「オウッ」と短く鳴くこともあるようです。
短い声を繰り替えすオットセイ!!
まとめ
さすがにセイウチまでいけば違いはハッキリとわかりますが、オットセイとアシカ、アザラシあたりは微妙ですよね。
今回のことでやっとオットセイとアシカの区別の仕方がわかり、ホッとしました。
オットセイの名前の由来にもビックリです!
アイヌ語のまま定着してくれていたらよかったのに……と思ってしまいますが、アイヌ語もなかなか難しいので、どっちがよかったかは決められませんね。
新しいことを知るとちょっと自信がついて、水族館の楽しみ方も変わってきそうです。
以上、オットセイはハーレムを作るのか、アシカとの違いは……などでした。
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