「おさまる」を漢字で表すと、収まる・納まる・治まるとあります。
最近では手書きをする機会も減り、メールであったりWordなどに打ったものを印字したりする方が多いのではないでしょうか。
文字を打てば何通りかの変換が羅列されます。
さて、正しい「おさまる」はどれだろう……と悩んだ経験はないでしょうか。
Wordだとどういう時に使う「おさまる」なのか意味が表示されますので、間違いはあまりないかもしれません。
しかしスマホなどだとそういうわけにもいかず、ついうっかり誤変換のままだったりした経験、あるのではないでしょうか。
おそらく受け取った側もよくありがちな誤変換として、あえて指摘もしないことでしょう。
そのため、うやむやなままにしているという方もいると思います。
実際、筆者も使い方を分かりやすく説明せよと突然言われたら、たぶんなんとも言えない間ができてしまうと思います。そこで、今まで不安だった方、とくに気にしていなかった方など、少しの間お時間を頂けないでしょうか。
これから、それぞれの使い方についてわかりやすく説明していきたいと思います。
そして読み終えた後はスッキリとした気分になり、二度とあやふやになることはないでしょう。
目次
「収まる」の使い方・意味
収まるの収という漢字は収納や収集などの意味の言葉に使われます。
使い方としては
・本は本棚に収めましょう
・みんなの意見のおかけでこの問題は収まりそうだよ
・予算内で収まってよかったね
のような感じになります。
意味としては問題が解決すること、混乱などが元の状態に戻ること、ものをその場に戻すことです。
納まるの使い方・意味
この納まるは少々難しいと感じます。
ちょっとしたニュアンスの違いなのですが、大まかに言ってしまえば収まると類似している点があります。
納付などの時に使われる納めるという漢字から、義務やそうあるべきという時の納めるに使うと思ってほぼ間違いないと思います。
使い方としては
・税金を納めてきたよ
・元の鞘に納まったようだね
・品物を納めてきたよ
というような流れになります。
意味としては、先にも明記したようにそうしなくてはいけない義務のような時を示すことが多いです。
しいて言えば、金品などがしっかりと正しい相手に渡すようにすること、元通りになること、決まった場所の中に入れるというようなことです。
治まるの使い方・意味
こちらの治まるの「治」という漢字は、病などが治るという時にも使用する漢字です。
また政治の治という漢字にも使いますので、使い方としては
・体の痛みが治まる、咳が治まる
・国内が治まる
などに使います。
意味としては、病気の症状や痛みなどがしずまる時や、政治の秩序が行きわたる時などです。
間違いやすい使われ方
実は「おさまる」には「修まる」と書く場合もあります。
この修まるは、行いを正す・学問を修得するという意味の時に使います。
使い方としては
・学問を修める
・感情を修める
のように使います。
ほかの三種と違い、実はこの修めるだけは至ってシンプルでそれ以外には使わない「修まる」になります。
学問や行いに関することで使う時は「修まる」一択です。
そうやって覚えると、間違わずに使い分けられると思います。
まとめ
こうして使い分けのコツをまとめてきましたが、実はどちらの「おさまる」を使っても間違いではない場合もあります。
たとえば、
刀が鞘におさまる
の時は、収まるでも納まるでもいいのです。
騒ぎをおさめる
も、収めると治めるのどちらでもよいとされています。
そんなことを言ってしまうと、またややこしくなりそうですが……
仕事などではしっかりと確認した方がよいと思いますが、親しい友達や家族間であればひらがなでいいかな……と思ってしまう筆者です。
つくづく、日本語はややこしくて難しいです。
きっと正しい日本語となると、ほとんどの人が理解できていない、そんな風に思ってしまいます。
大丈夫です、日本語は難しい、ややこしいと思っているのはこれを読んでいる方だけではありませんよ。筆者もよく悩まされます。
しかし、だからこそ日本語は美しいのだとも思います。
大切にしていきたいものですね。
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