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むかごとは?
むかごとは植物の栄養繁殖器官のひとつで、主に地上に出るものを言い、葉腋や半序に形成され、離脱後に新たな植物になると言われています。
できる場所は、地上に出た山芋の葉の付け根当たりに小指の頭くらいの大きさの肉芽がむかごです。
また、むかごは葉が、オニユリのように肉質となる事により形成される鱗芽と、ヤマイモのように芽が肥大化された肉芽であるヤマイモ科に分類されます。
両方とも、根茎の形で働きは似ていますが、オニユリは小さな球根、ヤマイモは芋の形になり、見た目かなり形態的に異っているのがわかります。
むかごはまずい!?
むかごはご飯にまぜてむかごご飯にすると美味しいですよね。
しかし、むかごを食べた方の感想でものすごく苦くて「まずい!!」ということを聞いたこともあります。
それはなぜかな、ということを調べてみるとどうも山芋でないむかごを食べてしまったみたいです。
どうもニガカシュウと言うようです。
芋の形というよりも、ぼこぼこした形の見た目的になかなかびっくりするものですが、少し間違えやすいですね。
皆さんも気をつけてください!!
むかごの芽に毒性はある?
山菜の中には微量の毒性が含まれているものもありますね。
結論から言うと、山芋のむかごには毒性はありません。
しかし上記で紹介したニガカシュウにはまれに毒性があるようです!!
上の画像の右側がニガカシュウです。苦くてまずいし、毒性もあるのは非常に困りますね・・・^^;
食べてしまった人の話では特に痛みやかゆみが出た、ということは聞いていませんが食べないことに越したことはないですね。
むかごの栄養について
むかごは、地下の芋と同様の高い栄養価を持っています。
・消化酵素のアミラーゼ(ジアスターゼ)
むかごにはアミラーゼなどの酵素が多量に含まれていて、米など、でんぷんを含む食材の消化を助ける働きをします。
・アルギニンなどによる強精効果
山芋は従来から強精効果作用があるとされ、海川のウナギに対し、山のウナギとも言われてきました。
そして、むかごにも同じように生殖機能を強める効果があるとされるアルギニンが多量に含まれています。
また、アルギニンはアミノ酸の一種です。身体で一酸化窒素の生成を補助する事により、血管を拡張し血流を良好にする働きがあり、狭心症・心筋梗塞・脳梗塞なども防いでくれます。
栄養素の効能
・β-カロテン
β-カロテンには強い抗酸化作用があり、活性酸素の発生や酸化力を抑え、ダメッジを受けた細胞を修復し動脈硬化や癌の発生を予防できます。
また、一部はビタミンAとして働くので視力を正常に保ち夜盲症を防いでくれます。
・葉酸
葉酸は、緑の葉に多く含まれるビタミンです。貧血を予防する物質として発見されました。新しい細胞・赤血球を作り出すには欠かせない栄養素です。
・パントテン酸
パントテン酸は、ビタミンB5とも呼ばれ動植物食品に広く含まれ、体内でも合成することができるビタミンです。
三大栄養素である糖質・脂質・タンパク質の代謝とエネルギーを作り出すのに不可欠な酵素を補助する役割をしています。
また、前記しておりますが血中の善玉コレステロール(HDL)、ホルモン、免疫抗体などを合成し、動脈硬化を予防しストレスをやわらげ、皮膚や粘膜の健康維持に役立ちます。
旬は?
むかごの旬は10月~11月の秋の時期です。収穫する際、乾燥が進むと、表面にしわが寄ってきますので、収穫の際なるべくしわが無いものを選び、湿らせたキッチンペーパーで包んでからビニール袋に入れ、冷蔵庫で保管しておくと良いとされています。
長期保存をしたい場合は、冷凍保存も可能との事なので、常温で置いておくとカビが発生し食べられなくなってしまうのでご注意ください。
むかごの採取・食べ方を紹介
まとめ
地域性もありますが、“むかご”と言う食材は、あまり聞いたことが無いかもしれません。
現代は飽食の時代で、芋に出来る肉芽をわざわざ食べる必要はないのでは、と思うかもしれません。
しかし、すごい健康食材なのです。それも秋にしか旬のものとして食べられないのです。
あまり、スーパーでは手に入れにくい商品かもしれませんが、是非一度ご賞味頂きたい食材です。お勧めいたします。
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