くわばらくわばら――と両手を合わせ拝むように言っている人がいる、そんな場面を見聞きしたことが一度くらいはあると思います。
とくに映画やドラマでのご老人や田舎の方の方が言っている、そんなイメージも強いと思います。
オカルトやホラー作品でも見聞きしたり、または時代劇でも見聞きする機会が多い、筆者にはそういうイメージや先入観があります。
皆様はどうでしょうか。
見聞きはしても実際に使ったことがあるという方は少ないと思います。
聞いたことはあっても言ったことはない、使ったことはない、なぜでしょうか。
それはおそらく、「くわばらくわばら」という言葉の本当の意味を知らないからだと思います。
仮に、なんとなくわかっているような方でも、自信をもって説明できるという方は少ないのではないでしょうか。
そこで今回は、この「くわばらくわばら」という言葉について調べていきたいと思います。
目次
くわばらくわばらの意味は?
筆者の勝手な思い込みとしては、おまじない的なものではないだろうか……ということでした。
理由としては、やはり手を合わせ拝むように唱えているという印象が根底にあるからです。
どんな時のおまじないなのか……と突っ込まれると困りますが、強いて言えば怨霊とかでしょうか。
こちらもホラー系の作品で見聞きしたような記憶があるからなのですが……
では実際はどうなのでしょうか。
調べてみますと意味は二通りあるようです。
ひとつは「落雷を防ぐためのおまじない」、もうひとつは「災難から逃れるために唱える言葉」。
おまじない、という点は合ってますね!
怨霊ではなく落雷でしたが!
災難から逃れるに関しては、オカルト的な要素も含まれるかもしれませんので、まあ、ざっくりとですがなんとなく当たっていた、ということでいいかと思います。笑
桑の木や雷が語源と関係がある?
では、この言葉の語源はどうなのでしょうか。
桑の木や雷が語源として関係あるのか……ですが、そちらを語る前にいくつかある語源のひとつを記さないとならないようです。
菅原道真をご存知でしょうか。
この方が亡くなられて雷神になると、菅原道真の領地、桑原には落雷がなかったという説があります。
このような説があるので、桑の木や雷が語源と関係があると言ってもいいでしょう。
しかしここでもうひとつ疑問が出てきます。
なぜ繰り返すのか……です。
それにはもうひとつ説があります。
雷神が農家の井戸に落ちてしまうと、そこに農夫が蓋をしてしまいます。
そこで雷神は、自分は桑の木が嫌いなので桑原と二回唱えれば、落ちることはないと誓ったためという説です。
繰り返すのは雷神にそう言われたから……なるほど!・・・となりましたでしょうか?
どういうときに使う?
落雷除けと厄介ごとを避けるために使う、こちらが正しい使い方のようです。
しかし仮説に雷神が出てきますので、厄介ごと回避より落雷除けの方が効果がありそうな気がします。
現代的な厄介払いといえば、最近運がないと感じる時、上司や先輩に難題ごとを頼まれそうになった時、妻の小言を聞かされそうな予感がする時、嫌だな関わりたくないないなという時、に唱えるともしかしたら避けてくれるかもしれませんね。笑
同じような意味の言葉はある?
縁起直しのおまじないとして「鶴亀鶴亀」という言葉があるそうです。
鶴も亀も縁起がいいので重ねて言うことで災難から逃れられるおまじないという説もあるので、どちらが本当の意味かわかりませんが、厄除け的な効果は期待できそうですね。
ほかには「南無阿弥陀仏」「南無妙法蓮華経」なども同じような意味合いで使われるとされていることが多いような気がします。
まとめ
最近、世界的に見ても自然災害が多発しているような気がします。
自分の身に災害が起こらないようにおまじないとして使う、というのもひとつの手段かもしれません。
自分だけ助かるなんて……と気が引けるようでしたら、少しでも災害が減るようにとおまじないを唱えるのもよいかもしれません。
日本は古来より神様の存在を信じ、崇めてきましたので、今一度それらが当然だったような時代に戻ってみるというのもよいかもしれません。
今は自然のありがたみのような気持ちが薄れているような気も……
くわばらくわばら……このおまじないが21世紀の今でも残っているのが、無意識にも日本人はやはり神を信じる国の人なのだな……と感じました。
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