トンボをみかけると、たいていの人は「秋」の到来を感じるのではないでしょうか。
トンボの季語は秋ですので、秋を感じるのは間違ってはいません。
しかし実際には春を過ぎたあたりから夏場でもトンボは活動をしています。
夏、川や田んぼなどの水面を飛ぶトンボを見たこと、ありますよね。
季節間違えて出てきちゃったのかな……と思われてしまうかもしれませんが、決して間違ってはいません。
単純に、人の目に触れる機会が少ないだけで、しっかり活動しています。
そんなトンボですが、大きいトンボを見るとじっと観察してしまったり見惚れてしまったりすることってありますよね!
そのひとつがギンヤンマだと思います。
でも、ギンヤンマもオニヤンマも似てるよね……と思ったことはありませんか。
そこで今回はギンヤンマのことを知っていただき、オニヤンマとの違いも合わせて知っていただくために項目ごとにまとめてみたいと思います。
目次
ギンヤンマの生息地
東アジア、インドやカザフスタン、日本で生息しています。
日本に生息するヤンマ類の中では一番よく見られる種類です。
――ということは、大きなトンボを見かけたらギンヤンマと思っても仕方ないですね。
オニヤンマとギンヤンマは違う?
大きいトンボはギンヤンマだよと言ってもほぼ間違いではないというのは、本当でしょうか。
トンボといえばオニヤンマという人もいるでしょう。
では、オニヤンマとギンヤンマの違いはどこにあるのでしょうか。
少し細かく分析してみたいと思います。
(1)見た目
オニヤンマは黒と黄色の模様があります。
それはまるでオニのパンツのようですよね。
またギンヤンマは黒と青色の模様なので、そういったところでも違いがわかるかと思います。
(2)ヤゴの見た目
ヤゴとは幼虫のことです。
見た目の前にヤゴから成虫になるまでの過程ですが、オニヤンマのヤゴは成虫になるまで3年~4年かかりその間に10回ほど脱皮するのに対し、ギンヤンマは2カ月~10カ月かけて13回脱皮をしてヤゴから成虫になります。
オニヤンマもギンヤンマもヤゴのまま越冬します。
経過がまったく違うことはこれでわかりましたが、見た目ってどうなのでしょうか。
オニヤンマのヤゴは体の色は茶褐色で細い体毛に覆われています。
ギンヤンマのヤゴは黄金色に近い体色をしています。
5ミリほどしかなかったヤゴが最終的には5センチほどにまでなります。
ギンヤンマのヤゴの期間はかならずしも同じではないので、個体差があります。
羽化前でも小さいヤゴが存在します。
(3)速度
見た目の違いはわかったけれど、必ずしも制止している彼らを見比べることができるとは限りませんよね。
目の前を横切った時、自然の中を飛んでいる時の姿や行動から違いがわかることはないのでしょうか。
――ということで、速さの違いです。
まず大きいオニヤンマの速さですが、時速70キロメートルだそうです。
時速70キロってどれくらいの速さなのでしょうか……気になったので少し調べてみました。
人間の世界最高が約時速37キロメートル・・・話になりませんね。
ライオンが時速58キロメートル……まだですね。
実は野うさぎやオオカミが時速70キロメートルと言われています。
犬も犬種によりますが時速70キロメートルで走ることが可能のようです。
オニヤンマは犬よりも早いということですね。
凄い! とここで驚いてはいけません。
ギンヤンマはその上をいきます。
通常は時速12キロメートルととてもゆったりと飛んでいますが、その気になれば時速70~100キロメートルだすようです。
チーターが時速110キロメートルと言われていますので、それよりも少し遅いくらいですね。
7センチほどの体のどこにそんな力があるのでしょう。
驚きの連続です。
(4)大きさ
まずは大きさからです。
パッと見ただけで違いが分かればとても便利ですよね。
オニヤンマの大きさは9~11センチくらいで、メスはオスよりも少し大きいです。
ギンヤンマは7センチくらいなので、明らかにオニヤンマの方が大きいことがわかりますよね!
それもそのはず、オニヤンマはトンボの中で大型種とされています。
仲良しヤンマ♪
オニヤンマやギンヤンマの寿命
オニヤンマはヤゴで生きている間が数年あるので、トータル的には4~5年ほどが平均寿命と言えると思います。
しかしギンヤンマはヤゴでいる期間がオニヤンマよりはるかに短いので、トータル的にも1年くらいだと思います。
そもそもトンボは成虫になると数十日、長くて3カ月ほどで寿命が来ます。
自然に寿命を迎えるトンボは少なく、大半は事故や捕食されたりで生涯を終えるようです。
まとめ
トンボといえば秋と思っていましたが、春や夏でも見ることができるのですね。
今年、例年より暖かい春だったので、間違えて出てきてしまったのかと思ったことを思いだし、無知が恥ずかしくなりました。
秋が来たら今回得られた知識でオニヤンマとギンヤンマを見比べたいと思いました。
しかし、ひと昔前は住宅地の外れにある草地でトンボを見かけたものですが、最近は秋になっても見かける回数が減ったような気がします。
環境が変わってしまったのも理由のひとつでしょうが、成虫になってもなかなか寿命を全うできないのも原因なのでしょうね。
そう考えると、少し寂しい気持ちになります。
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