よもぎとは、私たちの近くに生息し、古くから食べ物として利用されている植物です。
よもぎもちが有名ですね。さらに怪我をしたときはよもぎをつぶして、それを患部にのせて殺菌作用にしていました。
お茶を作ったり、お風呂に入れて香りを楽しんだりすることもできます。
万能薬として、世界中でさまざまな利用がされているのも、よもぎです。
生命力も高く、どこでも見ることができ、いつでも手に入れやすい、たくさん生息しているのがよもぎのメリットですね。
住宅地でいうと、よもぎは、土手やコンクリートの隙間、公園の脇などによく見られますね。
目次
よもぎの旬
1年間見ています、という方も多いと思いますが、食用としておいしく食べられる時期は3月から5月、春の新緑の季節です。
春の息吹といっしょで、新しい葉が成長する時期ですね。よもぎもちも春に作ると、柔らかくて葉を利用しやすいのです。
春のよもぎ摘み
よもぎの成分
では、万能薬として有名なよもぎですが、どんな成分が入っていて、どんな効果があるのでしょう?
まず、食物繊維です。
こんにゃくやほうれん草、レタスなどに含まれていますが、よもぎの食物繊維は、なんとほうれん草の3倍です!!
食物繊維でも不溶性食物繊維は、便秘改善や有害物質を体外に出す、デトックス効果が期待されます。
さらにカルシウム。骨や歯を丈夫にして骨粗しょう症を防ぎために大事ですね。
ミネラル成分も含んでいますので、イライラを防いだり、怪我したときの血液の凝固による止血などが期待できます。
鉄分も含んで、女性に多い、貧血や食欲不振など防ぎます。鉄分は体内に血液を届けるために大事な役割をしていますね。
クロロフィルも含まれいます。クロロフィルは、緑をした色素で緑黄色に含まれていますが、よもぎのクロロフィルは良質です。
期待できる効果は、血液をきれいにして、殺菌や、増血、末梢神経を広げて血液の流れを体の隅々まで送る効果があります。
香りは、独特ですが、この香りも臓器を活発にさせる効果があり、懲りんという成分は心臓の正常化、動悸、息切れを予防でき、認知症にも改善効果があるかも?(認知症については研究段階です)とされています。
よもぎは、こんなにたくさんもの成分を含んだ、優れた植物です。
ただ、ほうれん草やニンジン、小松菜のように毎日取る・・・はちょっと難しいですね。
アクもあるので調理する際は、しっかり調理法を確認しましょう。
道端のよもぎは、汚れている可能性が高いので調理する際は、山の周りなどをおすすめします。
よもぎの種類
では、よもぎにはどんな種類があるのでしょう?
よもぎは、飲んでもつけても、嗅いでもよしと呼ばれており、日本には30種類ほどあります。
しかし、食用よもぎは見分けにくい方が多いです。
まずは、写真などを見てしっかり調べてから採取しましょう。
一般的に知られているのが、カズサキヨモギです。キク科の多年草で茎や根がしっかりしていて直立した長さは50センチから120センチほどあります。
春菊の葉に似ており、草もちなどに使われる代表的なよもぎです。
オオヨモギ、エソヨモギは、寒い地方でよく見られます。茎が太く、葉は羽上の形で、葉の長さが10センチから18センチと大きいのが特徴です。
通常のヨモギと違って、小さな葉がついていません。
カワラヨモギは、根茎が短く、根生葉が白い毛で覆われています。高さは40センチから100センチくらいです。主に漢方に使われる成分が多いとされています。
ほかにもヤナギヨモギやヒメヨモギ、ミヤマオトコヨモギがあります。
よもぎとトリカブトの違い・見分け方
ところで、ヨモギがトリカブトに似ている、というお話はご存知ですか?
トリカブトというと、毒を持っており、人間の命を奪う毒性がある植物として有名です。
もし、よもぎと間違えたら?
と、怖いですね。
でも、実は春先に、中毒事件が起きており、かなり似ていて難しいのです。
先にお話しましたが、山によもぎ取りに行くと、トリカブトも山に生息しているため、区別が難しいのです。
よもぎとトリカブトは、葉のつき方が違います。
葉が密集しているのがよもぎで、均等に広がるように生えて、雪のような形がトリカブトです。ただ、本当に分かりにくいので、よもぎ取りに行く際は、しっかり調べましょう。
さらに、葉の香りです。よもぎは、いかにもよもぎだ!!という臭いを放ちますが、トリカブトは、臭いが違います。
ほかにも、葉の裏に白毛があるのがよもぎで、トリカブトは葉の裏に毛は、生えていません。
犬が食べても大丈夫?
犬の散歩をしていると、よもぎが犬と同じ大きさに生えています。
つい、散歩中に犬がよもぎを食べた!!ということもあるでしょう。
よもぎは、犬に害はないのでしょうか?
じつは、犬は、殺菌、抗菌効果があるシネオールという成分で中毒症状を起こします。
よもぎは、そのシオネールが含まれており、効果が高いため、犬が食べたら危険です。
人には、ありがたい成分が多く含まれていますが、犬には、効果が高すぎてあぶなにのです。
アレルギー反応が出る場合があるので気をつけましょう。
様子がおかしかったら、獣医さんを受診しましょう。
まとめ
よもぎは、古くから日本の文化に根付いた植物です。
医療や食事などさまざまなことの活躍しています。
しかし、トリカブトと似ている点では、注意が必要です。
山に行く際は、臭いや形をチェックしながら、よもぎ取りを楽しんでください。