トックリバチ 巣の大きさ 種類 危険性 幼虫
一口にハチと言ってもその種類は多く、スズメバチのような危険性の高い種類もいれば、ハナバチのようにひたすら花の蜜や花粉を集めるだけの種類もいます。

また、種類によっても巣の大きさや形なども違い、中には徳利を思わせるような巣を作るトックリバチもいます。


しかもこのトックリバチは巣の形も独特ですが、子育ての方も他の蜂とは少し変わっているようです。

今回は、そんなトックリバチの危険性!巣の大きさ・種類・毒性・幼虫などについて解説したいと思います。

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目次

トックリバチの種類

トックリバチは、ハチ目・スズメバチ科・トックリバチ属の昆虫で、狩人バチの一種であり一説にはドロバチ科とも言われています。

また、トックリバチは別名ミカドトックリバチとも呼ばれ日本に最も多く生息している種類で、大きさは10~15mmと中型で、黒い体に黄色い斑紋模様があり徳利を思わせる体型が特徴的です。


名前の由来はこの体型ではなく、泥を使ってトックリに似た壺のような形の巣を作る事から名前が付いたとされ、単独行動をとって生活する為、他の蜂のような養蜂業は見られません。

巣を作る工程は、巣の天井に垂らした糸状の先に卵を産み付けてから毒針で麻痺させたシャクガやヤガの幼虫を巣の中一杯になるまで詰め、その後、巣の入り口を閉じて別の巣作りに移ります。

巣の中で卵から孵化した幼虫はメスが用意してくれた幼虫を食べて成長し、蛹を経て羽化した成虫は自力で巣を壊して外へ出ます。


入り口を塞いでいるので天敵に襲われる事も無く、生きたままの新鮮な餌を食べながら成長するわけですから安全と言えば安全ですが、ドライな子育てとも言えますよね。笑

しかし、小さな巣の中に入りきれないくらいの幼虫を集めるところなどは母親の愛情のような物も感じられて、少し胸がキュンとしました。


このようなトックリバチと同じ種類は多く、代表的なものではサムライトックリバチスズバチオオフタオビトックリバチムモントックリバチなどが存在します。

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トックリバチの危険性

トックリバチ 巣の大きさ 種類 危険性 幼虫



トックリバチは一見するとスズメバチにも見えるため危険なハチと誤解しますが、攻撃性は低くハチの中でも性質は穏やかである為、人間を攻撃することは極めて少ないとされています。


また、人間にとって害虫である青虫を捕食してくれる為、益虫でもあると言えます。

しかし、メスは毒針を持つ事からその毒性が気になるところです。

(1) 毒性

トックリバチの毒針は、獲物を狩る為のもので毒性についてはスズメバチのような強力な毒性はなく虫を殺さず麻痺させる程度のものです。

(2) 幼虫~成虫の発生時期

トックリバチの幼虫は、巣の中で冬を越して成虫になり、メスはオスよりも幼虫の期間が1~2日位長い為、餌もオスより多く必要とします。

卵は産卵から2日ほどで孵化して幼虫になり、用意された餌を食べながら約2~3週間程で成虫になります。

羽化した成虫は巣を壊して外に飛び出し、6月~9月頃までが発生時期になります。

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(3) 刺された時の対処法

トックリバチのメスは毒針を持っており、その毒性は弱く、芋虫などを麻痺させる程度のものですが、刺されたことで痛みや腫れ、又はアレルギー反応が引き起こされる事もあるので早めの対処が必要です。

その対処法は以下のようになります。

・刺された箇所を良く洗い流し、刺さっている針を抜きます。

針が刺さったままだと毒液が流れ出る為、水道水などで良く洗い流したあとは、ピンセットなどを使って静かに針を抜きます。

・傷口から毒を抜きます。

毒吸引器でもあるポイズンリムーバーなどを使って傷口から毒を抜き取ります。

また、ない場合は爪で搾り取っても良いでしょう。

その際、ハチの毒は水に溶けやすい特性がある為、水で流しながら絞ると効果的です。

・薬を塗る

ステロイド外用薬や抗ヒスタミン剤などを含んだ塗り薬を塗布すると良いでしょう。

・冷やす

濡れタオルなどで冷やす事で痛みや腫れを予防する事ができます。

・病院

アレルギー反応も考えて出来る限り早めに皮膚科を受診するようにします。

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トックリバチの巣の大きさ

トックリバチ 巣の大きさ 種類 危険性 幼虫



トックリバチの成虫の大きさは種類によっても違いがありますが、だいたい15mmほどあり、巣の大きさはシャクガなどの幼虫数匹を詰め込む必要がある事から、約30~40mmほどの巣が必要になります。

トックリバチの巣作りの様子

まとめ

ハチと言ってもその種類は多く、種類によっても作る巣の大きさや形、また生態などにも違いがある事が分かります。

特にトックリバチは名前の通り徳利を思わせるユニークな巣作りが特徴的であり、子育てもドライで一風変わっています。

ミツバチやスズメバチなどはコロニーと呼ばれる集団生活を営み、他の蜂たちがセッセと幼虫の世話をしますが、トックリバチは単独行動で生活する為、ハチ特有の養蜂業を営む事はなく、卵一個にたいして巣を1つ作ります。

その巣作りは、卵とシャクガなどの幼虫数匹をセットにして入れ最後は入り口を閉じて終わります。


幼虫は毒針によって麻痺させられた状態のまま入れられるため、仮死状態で孵化したトックリバチの幼虫に食べられる事になります。

結局、タップリの餌と安全な住居は用意したので、後は勝手に成長しなさいと言う・・・

何ともドライな子育てのようにも見えますが、巣に入りきれないほどの幼虫をセッセと集め、天敵に襲われないようにと入り口をしっかり閉じると言うところに、母バチの深い愛情が感じられます。


メス一匹で産卵、狩り、巣作り、とこなしていくわけですから他の蜂たちのような暇がないのかもしれませんが、「母は強し」・・・そんな事を感じさせてくれるトックリバチでした。

また、ほとんどのメスハチは毒針を持ち、近づくと襲われると言う認識を持っていましたが、全てが獰猛とは限らず、トックリバチの毒性は昆虫の幼虫を麻痺させる程度のもので人間をむやみに襲う事はありません。


しかし、それだけに刺されると痛みや腫れも酷く、処置を怠ると大変な事にもなる為、早めの対処は大切です。

以上、トックリバチの危険性!巣の大きさ・種類・毒性・幼虫についての解説でした。


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