そろそろ梅雨を迎え気付くと夏になる時期に差し掛かってきていますが、普段生活している中で色んな虫を見掛ける事があると思います。
「虫」と言っても色んな種類が存在しますし、こちらが少し注意しなくてはいけない虫なんかもいますよね。
例えば「ハチ」なんかは刺されたら痛いですし、毒を持っているのでその点の注意も必要になります。
そこで今回は「アシナガバチ」に注目し、その生態や天敵・アシナガバチは益虫であると言われている所以等を掘り下げてお伝えしていきたいと思います。
ハチの中で一番注意しなくてはいけないのは「スズメバチ」と言われていますが、アシナガバチも毒を有しているので危険なのは危険です。
その様な点も含めて、下記より記載していきますのでご覧ください。
目次
アシナガバチの生態
では最初にアシナガバチの生態からお伝えしていきますが、「アシナガバチ」と普段呼んでいますがアシナガバチにも数種存在し、アシナガバチと言うのは「総称」である事はご存知でしょうか?
アシナガバチは分類上はハチ目スズメバチ科アシナガバチ亜科と言う分類になり、日本ではそこから3属11種存在していると言われています。
その中でも代表的なアシナガバチを数種下記に記載していきましょう。
①フタモンアシナガバチ
体長:14㎜~18㎜
特徴:名前が表す様に腹部に斑紋がある。
出現場所:人家近辺及び市街地、田畑付近等。
②セグロアシナガバチ
体長:21㎜~26㎜
特徴:アシナガバチの中では最大級のサイズを誇るアシナガバチ。
出現場所:人家近辺及び市街地でよく見掛ける種。
③キアシナガバチ
体長:21㎜~26㎜
特徴:セグロアシナガバチと並ぶ最大サイズのアシナガバチ。
出現場所:人家近辺より雑木林や緑地によく出現。
他にも数種いますが、主だった種類を掻い摘んで記載しました。
スズメバチと比較すると若干小さく全体のフォルムは細身になっています。
ただ、パッと見でスズメバチとアシナガバチを見極められるかと言われると微妙なレベルですが。。。
アシナガバチの天敵は?
ここからはアシナガバチの天敵についてみていきましょう。
アシナガバチにとって天敵と呼ばれる代表的な物は2種存在し、その1つは「ヒメスズメバチ」と言うスズメバチ科のハチになります。
このヒメスズメバチと言うのは、あのオオスズメバチに次ぐ大きさを誇る大型のスズメバチです。
ヒメスズメバチは他のスズメバチの仲間と異なりアシナガバチの巣にいる幼虫を襲い捕獲して自分の巣に持ち帰って自身の幼虫に与えます。
見て見ぬふりをするしかないアシナガバチ・・・
アシナガバチからしたら、ヒメスズメバチにロックオンされている様な感じなので厄介な事極まりないでしょうね。
そしてもう1つが意外に思われるかも知れませんが「アリ」なんですよね。
アリもアシナガバチの巣内に侵入し、卵や幼虫・蛹なんかを奪って持ち帰っていきます。
アシナガバチの女王バチもアリが嫌がる分泌液を巣の付け根等にこすりつけて対策をしたりしています。
アシナガバチは越冬する?
アシナガバチの越冬に関してですが、まず最初にアシナガバチのサイクルを簡単に説明しましょう。
4月~5月頃になるとアシナガバチの女王バチが冬眠から目覚めます。
そしてこの1匹の女王バチから始まり1匹で巣を作っていきます。
せっせとせっせと巣を作っていき小さな巣が出来上がってくるとそこに卵を産み付けていきます。
そして成長と共に働きバチが増え、巣を大きくしていきます。
この間、上記でも記載した様にヒメスズメバチの襲撃等のピンチを迎えながらも次の世代に繋げるべく活動しています。
そして10月頃を迎えるにあたり、新女王バチが次の世代への1歩を踏み出す為に樹洞等の越冬場所を探し越冬します。
そして上記に戻りその繰り返しになります。
仲良く越冬♪
アシナガバチが益虫ってほんと?
やはり我々人間にとって「ハチ」と大分類で括ると「刺されると怖い・痛い」等と言ったネガティブなイメージがあるかと思います。
しかし、アシナガバチは「益虫」であるとも言われています。
ではどんな部分が「益虫」と言われているのか見ていきましょう。
アシナガバチが益虫と言われる所以ですが、それは農作物等に付く害虫(毛虫や芋虫等)を捕まえ、幼虫のエサとしているからです。
その為、農薬を使わなくて済む事から「益虫」であると言われています。
アシナガバチの毒性
アシナガバチの毒性に関してですが、まず前提としてアシナガバチはこちらから巣に近づいたり何かしらのアクションを起こさない限りアシナガバチから襲ってくる事は少ないです。
そもそもの性格自体が比較的大人しいと言われています。
まあ、中には攻撃的な種も存在しますが、総じて性格は大人しい部類です。
その様な点を踏まえた上で本題に戻りますが、毒性自体はスズメバチと比較すると弱いと言われています。
アシナガバチにより刺されて毒そのもので死亡する事故は少ないものの、アナフィラキシーショックで死亡する場合はあります。
アシナガバチの場合は毒性よりも刺された時の痛みが強い、と言う報告があります。
まとめ
「ハチ」と一括りにしてしまうと怖いイメージが先行してしまいがちですが、アシナガバチは上記でも記載した様に「益虫」と呼ばれている側面もあります。
それに性格自体は大人しいのでこちらからちょっかいを掛けない限り襲われる事は稀です。
とは言え、好んでハチに寄っていこうとは思わないですが、一部では益虫扱いされ人の役に立っている部分もあります。
この様に、上手い事虫たちと共生出来る環境をどんどん作れていければいいですよね。
以上、アシナガバチの天敵!越冬・益虫・毒性について解説でした!!
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