地球上には様々な植物が存在しますが、人の手を加えないと上手く育たない植物もあれば、何もしなくても勝手に繁茂して実を付けてくれる植物もあり、特に雑草などはどんなところにもしっかり根をはるためその生長力には驚かされますよね。
中でもヤブガラシは生長力が強く、抜いても、抜いても生い茂ってくる事から頭を悩めている人は多いようです。
今回は、そんなヤブガラシの地下茎が長い!駆除・食べ方・スズメバチとの関係について解説します。
目次
ヤブガラシとは
多くの雑草の中でもヤブガラシの名前はあまり聞きなれないと思いますが、日本全国どこでも見る事ができる、ブドウ科・ヤブガラシ属のツル性多年草の雑草です。
ヤブガラシと言う名前は藪を覆い尽くして枯らしてしまう事が由来となり、生長が早くツルを伸ばして一面に広がり、庭などの手入れも怠りがちになってしまい貧乏住まいのようにもみえる事から別名をビンボウカズラとも呼ばれています。
全国至るところで見る事ができ、フェンスや壊れたビニールハウスの支柱などに絡みついて繁茂している様子を見た人は多いと思います。
繁殖は種子や地下茎を介して広がり、特に茎は長いツル状となって他の植物やフェンスなどに絡みついて上へ上へと伸びていきます。
葉はカラスの足のように3~5枚の小葉に分かれ7~9月頃になると淡緑色の小さな花を咲かせ、その後ブドウ形の小さな果実をつけます。
ヤブガラシの地下茎が長い!
ヤブガラシは他の雑草よりも地下茎が長い為、目に見えている地表の部分を抜いても直ぐに新芽が出てきてしまいます。
その為、抜く時は長い根ごと抜取るのがよくかなりの労力を必要とします。
また、地下茎は他の植物の根に絡みつきながらどんどん伸ばし、地表に芽を出すと他の植物に巻き付きながら上へ上へと伸びる特徴から、とりついた植物を覆い尽くして枯らす事もあるので厄介です。
ヤブガラシにスズメバチが寄ってくる?
ヤブガラシは、夏になると5mmほどの4弁花と雄しべが4本、雌しべが1本ある淡緑色の花を咲かせます。
午前中に開花した後、花弁と雄しべは脱落し、雌しべがオレンジ色の花盤として中央に残り沢山の蜜を蓄えます。
その為、アリやハチなどの他に多くの昆虫が集まる為、狩り場にもなっています。
スズメバチが蜜を吸いに来ています
特に、ヤブガラシの花は花びらと雄しべがなく蜜が吸いやすい為、舌の短いスズメバチなどは集まりやすいようです。
その為、危険なスズメバチ飛来の要因にもなる為、駆除が必要になります。
ヤブガラシを根絶・駆除する方法
ヤブガラシは放っておくと地下茎を伸ばし他の植物に絡みつきながらどんどん上に伸びて覆い尽くし、スズメバチも集まる事から厄介な雑草です。
その為、引き抜いて除草しますが、地下茎が長く他の植物の根にも絡んでいる為、目に見える部分だけ抜いてもまた直ぐに芽をだしてしまいます。
また、除草剤を使ったとしても、他の大切な植物も枯らしてしまう事になるので簡単ではないようです。
その為、根こそぎ抜く事がよく途中で切らずに本管にたどり着くまで抜き続ける必要がありますがとても労力のいる事ですよね。
では、どうすれば根絶できるのでしょうね?
実は、ヤブガラシの生える特徴を利用した良い方法が話題を呼んでいます。
ヤブガラシは他の植物の根を伝って幹や枝に絡みつき上へ上へと生長する特性を持ちます。
つまり絡み付く物がなくなれば生長はそこでストップすると考えられる事から、絡み付いたヤブガラを植物から剥ぎ取り、クルクルと巻いて地面に置いておくだけで生長の勢いが弱まり自然に枯れてくれると言うわけです。
この方法、意外に効果があるようなのでお困りの方は試してみてはいかがでしょうか!
ヤブガラシの食べ方
ヤブガラシは、夏の時期は生長力があり至る所で生い茂っている様子を目にしますが、冬になると地上部が枯れてその姿を消してしまいます。
しかし、地下茎が生きている為、春になると地面から新芽が出てきてまた悩まされると言う事になるわけですが、ヤブガラシの新芽は食べて見ると意外に美味しいと言う事をご存知でしたか?
ただ、灰汁が強いので塩茹でした後は4~5時間ほど水にさらす事が大切です。
食べるとワラビのような山菜と同じ味でヌメリガと少し辛みがある事が特徴のようです。
お浸しはもちろん、納豆に混ぜて食べても相性がよく、天ぷらなどは最高かもしれませんね。
嫌われ者のヤブガラシもこんな形で利用されれば無用の植物でもなさそうです。
まとめ
雑草は、どんな場所でも芽を出し、踏んづけてもまた茎を立ててたくましく生長しますよね。
しかし、その生長力の強さから庭の大切な植物にも影響するため、ほとんどの人は引き抜いて除草してしまいますが、中には長く根をはり、抜いても直ぐに芽を出す雑草もあります。
中でもヤブガラシは名前の通り、藪を枯らすほどの生長力があり、スズメバチ飛来の要因にもなる事から、厄介者として駆除される事が多いですが、根は長い地下のため抜いても直ぐに芽を出してしまうことから、他の雑草のように除草は簡単ではありません。
また、他の植物に絡みついている生長する為、除草剤も使えない事から演芸好きの人にとっては悩みの種にもなっています。
冬になれば地上から姿を消してくれる為、それまでこまめに抜くことが最善の方法と言われて来ましたが、嫌われ者のヤブガラシにも一縷の望みがあり、食べてみるとワラビと同じように意外に美味しいようです。
灰汁を抜いたものを納豆に混ぜたり、お浸しや天ぷらなどでも美味しく食べられる為、新芽を見つけた際は料理の食材としてデビューさせてみてはいかがでしょうか。
以上、ヤブガラシの地下茎が長い!駆除・食べ方・スズメバチとの関係についての解説でした。
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