カマドウマという虫をご存知でしょうか。
この名称を知らなくても「便所コオロギ」といえば、ピンとくる方も多いのではないでしょうか。
そう、カマドウマは便所コオロギの正式名称なのです!
便所コオロギと呼ばれるくらいなので、不快な害虫扱いの部類だと思うのですが、どんなことで不快に感じるのでしょう。
また益虫とされることもあるようなので、どういったことで益虫と分類されるのか、カマドウマの生態を知ることで謎が解明されていくと思われます。
項目ごとに解いてみましょう。
目次
カマドウマの生態
体長はオスで20ミリ前後、メスで12~23ミリと最大の体長でいうとメスの方が大きいようです。
身を隠せる狭い場所、暗い場所を好みます。
また湿度の高い場所を好み、夜行性のため日中はあまり見かけることはないと思われます。
夏場の夜の森林では遭遇する確率が高まります。
樹液に集まる習性もあるので、カブトムシ収集をされる方ですと、かなりの確率で見かけることが多くなります。
樹液に集まることでわかるように、カマドウマの食事は樹液や落ち葉をはじめ虫の死骸も食します。
飼育下にあるカマドウマの食事は、人が食べるものならある程度のものを食べることができ、また山岳では羊の生き血をすすることもあるようです。
自然界ではカマドウマ同士の共食いもあるくらい、食欲旺盛の大食いなのです。
緑のカマドウマもいる?
カマドウマに似ている緑色の虫が存在します。
一瞬、新種? と思われがちですが実は違います。
ウマオイ、ヤブキリと呼ばれるバッタ目キリギリス科に分類されるまったく別物の生き物です。
ヤブキリ↓
ウマオイ↓
どこに卵を産む?
カマドウマのメスは地中に卵を産みます。
産卵管が針のように尖っているので、そこを地中に刺して産むという仕組みのようです。
カマドウマの鳴き声は
便所コオロギという俗称があるのだから鳴くと思われがちですが、実は鳴きません。
その理由として、コオロギにある翅がカマドウマにはないからです。
コオロギが鳴くのは声を発しているわけではなく、翅を使って鳴いているのでその翅がないカマドウマは鳴くことがない……というわけです。
カマドウマの寿命
カマドウマの寿命は2年です。
完全な成虫になるまで6~7回ほど脱皮を繰り返します。
ゴキブリを食べてくれるってほんと?
ゴキブリを食べてくれるのなら個人的には益虫扱いにしてあげてもいいような気がします。
実際、カマドウマはゴキブリを食べるらしいですし、ゴキブリがいなくなるとカマドウマもいなくなったという情報を得ました。
人によってはゴキブリよりカマドウマの方が嫌いという人も多く、そういう方にとってはいくらゴキブリを食べてくれても害虫的な存在なのかもしれません。
どちらも嫌で駆除したい場合、カマドウマの駆除の方が大変だと聞きます。
そうなってくるとゴキブリより強者で、害虫か益虫か、判断が難しいですね。
しかしゴキブリがいなくなればカマドウマもいなくなるのが本当なら、ゴキブリを駆除してしまえば済むことなのだと思います。
ホウ酸団子、ゴキブリ団子とも呼ばれていますが、そう呼ばれるくらいゴキブリには効果があります。
このホウ酸団子がカマドウマにも効果があるらしいという情報もありますので、どちらも苦手な方は試してみる価値があるのではないでしょうか。
まとめ
そもそも、なぜコオロギでもないカマドウマが便所コオロギなんて俗称で呼ばれるようになったのでしょうか。
実は、まだ汲み取り式のトイレしかなかった頃、コオロギに似た虫がトイレに頻繁に出現していたことから「便所コオロギ」と呼ばれるようになったという説があります。
暗いところが好きで湿った場所も好き、腐敗したものを食したりする生き物なので、格好の場所だったのでしょうね。
近年はほぼ水洗トイレになり、また公衆トイレも衛生面を気にかけているので綺麗になっています。
トイレでカマドウマを見かける機会も減ったのではないでしょうか。
カマドウマは特に人に害を与えたり感染症を引き起こしたりするようなことはなく、見た目がコオロギとゴキブリを足して割ったようなところから、嫌われているところもあるようです。
生態を知ると綺麗なところ、明るいところ、乾燥しているところには寄り付かないようなので、常にそういう空間になるよう心がければ室内で見かけることもなくなるのではないでしょうか。
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